
これまで各地域において適切にリーダーシップを発揮してきたとは必ずしも言えない面がある。
(4)今なぜ国立青年の家・少年自然の家の改善が必要か
青少年をめぐる問題が指摘される中、青少年教育施設には、大きな期待がよせられている。青少年教育施設がこうした期待に応えていく定めには、様々な面において青少年教育施設全体の質的向上を図っていく必要がある。このためには、国立青年の家・少年自然の家自身が改善を図り、全国の青少年教育施設のリード役として、その役割を適切に果していくことが今求められている。
本協力者会議では、以上のような認識の下、平成6年10月の総務庁の行政監察の勧告の趣旨も踏まえながら、国立青年の家・少年自然の家の在り方について調査研究を行ってきた。国立青年の家・少年自然の家については、これまでも改善の努力が積み重ねられてきたところであるが、国立の施設として期待される役割を果していくためには、その基本的な在り方について見直し、運営や事業内容等の全体について、以下のような改善を図っていく必要があると考える。
2. 国立青年の家・少年自然の家の改善の基本的な方向
国立青年の家・少年自然の家が今後どのようにあるべきか、どのように改善を図っていくかについて、本協力者会議は、次の3点がその基本的な方向であると考える。
?@青少年の自主性を育てる
?A学社融合を目指して
?B地域の中核に
(1)第1の方向は「青少年の自主性を育てる」である。
現在、青少年教育施設に最も強く求められていることは、自主性に満ち、活き活きとした青少年を育てていくことである。
青少年期においては、「活動すること」そのものが重要な発達課題であるが、現在の青少年には、生活体験や活動体験が不足しており、これらの体験によって初めて得ることができる達成感や成就感などを十分経験していない者も多いと思われる。また、豊かな生涯学習社会を築いていくためにも、豊富な生活体験や活動体験を通して青少年の自主性や創造性を育成していくことが大切である。
したがって、施設運営の基本は、青少年自らが学校外活動の喜びを発見できるような運営、利用した青少年が「楽しかった」、「充実した」、「また行きたい」と感じるような魅力ある運営にある。
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